神魔〜復讐〜

「やぁ、久しぶりですね。
魔姫(まき)様。」


「通り名で呼ぶのはやめてくれと言ったはずだが。」


「それは、近くに人がいた時では?」


「聞かれては色々と面倒だから普通に呼べ」


「普通に...
倉本 奏さん。でよろしいですか?」


「フルネームはよせ。
倉本でいい。」


「了解しました。」


こいつは、真壁 忍

神魔の元見張り役だった。

歳も20代で車の運転や倉庫の片付けなどもやっていた。

でも、私達の代になるときにそれを引退したのだ。


私はてっきりもうやりたくなくて引退するのかと思って、引退直後聞いてみたのだが

「好きでやっていたんです。
総長に頼んでまで。
でも、それも必要じゃなくなったので。」


そう言ってやめていった。

だけど、時々様子だって見に来たりしてるし私達が呼べば来る。

まぁ、そんな関係だ。


真壁はニコッと笑い奥の店へと入って行った。


私はそれについていく。