神魔〜復讐〜

「奏に怒られるぞーまえ、チョコ買ったら余計なもの買うなって怒られたから」

買い物代もみんなでやりくりしてるからその金の管理をしてる奏は金に対して人一倍うるさい。


星夜も、奏には逆らえない。と判断したのかムスッとした顔をしてポテチを棚に置きに行った。





会計を済ませレジ袋を振り回しながら
店を出た俺達。



それにしても...
奏が黒羅のところに行くと言われた時は驚いた。


俺も行くって言ったのに、
『 これは総長である私がするべきだから 』
とかって言い訳つけて行かせてくれなかった。


もうちょっと頼ってくれてもいいのにって思ったりもする


俺だって男だから、奏の役には立てるはずだし幼なじみだから奏のことはほかの奴らに比べたらわかってるつもりなのに。



あの時みたいにもう相談に来たりしてこないと思う。

奏は強くなった。
いや、強くなりすぎたんだ

『人に頼ってはいけない』
『人に頼れない』

頭がそれで洗脳されてしまったんだろう



そんな奏に、俺は前みたいに笑って過ごして欲しいと思ってる


いつも笑ってた奏。

今の奏からは想像できないかもしれないけど、泣き虫で一人じゃ何も出来ない奴だった。

か弱くて怖がりで。


そして、そんな奏を変えた『乱龍』を俺は許さない。

それだけじゃない、乱龍のせいで俺の大切な親友までも失ったんだ。


だから、俺達は絶対乱龍を許してはいけない。

俺達のすべてを狂わせたんだから...


「やて...颯!」


「え、なに?」


「...もう、奏帰ってきてるかな?」


「んー、帰ってきてるんじゃね?
夕飯作る時間までには戻るって言ってたし」


「傷一つないままだといいね」


「あぁ、そうだな。」



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「ただいまー」


「あ、おかえり!」


俺らを出迎えてくれた駿。


「奏は?」


「さっき帰ってきてね、今は上だよー」


「おっけ」

俺は、買い物袋をその場に置き、2階に上がった。