「誰だってそうだよ。」 そういうと、抱きしめてくれる憐の手は暖かった。 「香那はね。 一人じゃないんだよ。 俺もいる。 だから何も怖がらなくていいんだよ。」 優しい憐の声がたまらなく大好きで。 心の黒い闇を少しずつとかしていってくれた。 怖さですべてを闇に包まれてしまいそうになっていた。 そんな私の心を憐の言葉が救ってくれた。 いつだってそうだ。 私の中には憐がいる。