だけど、俺は譲れないものがある。

絶対にサッカーでトップをとるということ。

どんなに前の日、寝るのが遅くて起きるのがつらくても。

どんなに体調が悪くても。

俺はサッカーだけは休まないで通っていた。


「ね~憐、今日はやめときなよ。
本当につらそうだよ。」

「平気だから。
行ってくる!」

「憐ってば!!」


心配してくれる香那に反抗してサッカーの練習へ行ったとき。

俺はすべてを失った気がした。