君の隣






そんなこんなと話をしていると、少し遠くのほうで憐を呼ぶ声が聞こえた。




憐はその方向を見ると、笑いながら「行くか」といってイヤホンを外した。




「サッカー?」



「今日もやるっぽい。
やってくっかー」



「行ってらっしゃい!」




「行ってくるわ。」





そんな憐を見て少し胸が痛んだ。




憐はいいな~っと見てて思うことがある。




いつだって挑戦的な姿がそこにはあって私にとってはその姿がまぶしさでしかなかった…。




憐の輝かしい姿を見ていると、何も挑戦することができず今の状況に今のこの場所に立ち止まっている自分が情けなくてたまらなくなる。




私と憐は違うんだ。




ずっと一緒にいたけど、なかなかかなわない。




憐みたいに挑戦続きの毎日なんて私にはできないよ…。