「何してんの?」
「あ、ちょっと!!
何見てるの!?」
「別にいいだろ。
ちょっとぐらい見せろよ。」
ううう…。
なんか人に見られるって恥ずかしいんだよなぁ。
クラスの女子にも見せられないこのノート。
それを唯一見せられるたった一人の理解者、一番の理解者。
「なんか文章力上がったよねー」
「え?そう?
なんか自分ではわからないんだよね…」
「ふーん。」
ぺらぺらとノートをめくって憐は私の文章を読んだ。
「いいこと、書いてるのになぁ。
こういうのちゃんと口にできたら、な。」
「わかってるよ…。」
「それができたら苦労しないもんな!」
そういうと憐は笑いながら私の頭に軽く手を乗せた。
優しい、憐の手を感じながら私の心はとても温かな気持ちに包まれて。
つい笑みがこぼれてしまった。