君の隣





「プロとして…最低だと思ってます。」


そう答えると、「違う。」




その一言を投げかけられた。



「違うよ。
今のおまえはプロなんかじゃない。
お前、音楽をなめてかかってるだろ。
皆がこの世界で生きようと必死にもがいてる。
しがみついて、なかなか売れることのできない世界。
なかなかみんなに聞いてもらえない世界。
それでもしがみつくことしかできなくて。
それなのに、みんなが聞いてくれる。
ありがたいことに応援してくれる人がいるのに。
お前は自分の歌を自分で殺してるんだよ。」

「殺す…。」

「あの時歌えてた歌が歌えない。
お前の歌がなくなった。」




私の歌がなくなった。




今までのわたしは少なくとも自分の歌いたいもの、形にしたいものがあったのに…。




今の私は目的がない。




抜け殻のようなものだと教えられた。