「ひ、久しぶり。」
「あ、あぁ…。
どうしたんだよ、いきなり…」
「憐に…会いたかったから。」
「そっか…。」
止まる会話。
沈黙が私たちの中に流れた。
「隣の人は…?」
「え…と…」
「同じバンドのリーダーで相田といいます。
はじめまして。」
「あ、初めまして。
俺は…」
「存じ上げております。
憐さん。
あなたのサッカープレイ、いつも拝見しております。」
「あ、ありがとうございます…。」
リーダーと憐の中に流れる空間が少しピリッとした気がした。
そこへ憐を呼ぶ声が聞こえる。
たぶんトレーナーか、誰か。
まだ練習中だから当たり前だよね。