だけど、心配性のマネージャーはあたしが一人で行くということを伝えるとうなずくことがなくて。
リーダーがとっさの判断でついてきてくれるようになった。
「リーダーがいるからって安心しないの!
リーダーもよ…。
知ってるでしょ!?
香那の過去に対する気持ち、思いの大きさを…。」
心配してくれてるんだ。
デビューしてから、ううん。
デビューする前からたくさん助けてもらった。
もともとはリーダーが所属していたバンドのマネージャーだったけれど、急きょリーダーのバンドのボーカルがやめてしまって、私が新しいボーカルになったとき。
男の人ばかりで戸惑いだらけだった私を支えてくれた。
コミュニケーションが苦手でなかなか距離を詰めることができなかった。
そんな時に親身になって相談に乗ってくれた。
そんなマネージャーだからこそ、こんなに考えてくれているんだと…。
「ごめんね、マネージャー。」
そういうと、マネージャーは私を見つめた。