その日の夜を境に憐は私の前から姿を消した。
理由はわからない。
何もわからないまま、最後の夜を迎えていた。
「香那といると楽しいよ、すごく楽しい。
今まで小さな頃から隣にはいつも香那がいたから。
なんだって一人じゃないって頑張ってこれた。
香那、ありがとう。」
「どうしたの?
いきなり…(笑)」
「そろそろ前に進まなくちゃなって。
ずっと立ち止まってばっかなきがしてるんだ。
俺も香那も。」
「そ…うかな。」
「俺ら二人一緒じゃなくてもそれぞれでも自分の力で歩けるように。
俺はしうなりたいと思ってるからさ。」
「憐?」
「頑張って強くなって。
いつか夢をかなえて。」

