「俺らだけの試合じゃないんだよな。」 「皆がいるんだよな。」 「ここで折れてたら申し分ないな。」 皆の口から希望の言葉がどんどんと出てきた。 すごい…。 さっきまでの悲しみや苦しみやあきらめの雰囲気が一気に変わった。 これも憐の力、ううん。 今までずっと頑張り続けてきたチームの力なんだ。 どんどんとあふれ出す活気。 その中で人委いまだ険しい顔をしていたのは憐だった。 「憐…?」 何か心の奥底で割れた音がした。 パリーンっと…。 何かが割れてしまった。