「大丈夫かな…。」
「ん?
何が…?」
「憐が緊張しているように見える。」
「え…そうかな。
いつもと変わらないように見えるけど。」
違う。
いつもはもっと心に余裕があって、表情がもうちょっとゆとりのあるように見える。
だけど、今日は追い込んでいるような。
何か決意しているような…。
「あ!
香那ちゃん、千夏ちゃん!
来てくれたんだ…」
サッカー部の皆が私たちに気づいて声をかけてきてくれた。
皆の笑ってる中で憐はまだ真剣な顔をしていて。
「憐?」
「ごめん。
ちょっと一人にしてほしいんだよね。」

