君の隣





「あ…」



ただ歩いていると、いつの間にかサッカー部の前へと来ていた。




邪魔をしないように、と少し離れたところで見ていると、険しい顔をしながらボールを追いかけている憐の姿があった。




頑張ってるなぁ…。



たくさんの声が飛び交う中で憐は必死に走っていた。




その憐の姿を見ていたらなんだかここにいる自分が恥ずかしくなってきてしまって…。




ー逃げてるんじゃないか。




そんな自問自答を繰り返していた。