人はいつからか、(神)という存在を作り出した。
始まりは人々をまとめあげる存在として。そして、何よりも遠い存在として。そして、
願いを叶える存在として。

今また一人新たな神が生まれようとしている。自分が生まれる瞬間にいくつかの思いが頭に浮かんできた。
自分は人より上の存在としていきなくてはいけない。自分は人の願いを叶えなくてはいけない。自分は
人を知らなくてはいけない。
そして、
彼女はうまれてからすぐに人間の赤ん坊とは異なる産声をあげた。
「我ここに生まれ、我ここで指名を果たさん。」
そのあとすぐに彼女は浅い眠りについた。

「はあぁぁぁぁぁぁぁぁぁ?」

その目の前で向希が叫んだのはたっぷり15秒間だった。