「イヴー…堅苦しく新聞なんてみてんじゃねーよー!!何処のサラリーマンだよ?」



真っ黒の髪を後ろに束ねると、目の前にいるそいつ…
富永レオ(とみながれお)が僕から新聞を剥ぎ取った。



「…なにすんの、返しなさい。」


レオの手から、新聞を剥ぎ取ってやった。



その瞬間、レオが顔をしかめた。



「……神崎永遠…って誰よ?前々から聞いてたけど、俺、実際よくわかってなかったんだよね…」



僕はレオを見ると、新聞を畳んだ。



「…イヴ?」


「……大量殺人犯…」



僕はレオを真剣な眼差しで見た。




「……僕の妹を殺した、殺人犯だ…」