「捕らえるー?馬鹿な事言わんでくれよ」


その言葉に、安西はア然とし、海谷を見た。


「何言ってるんですが…このまま野放しにするんですか?」


「そんな事はないよー…安西、君の偉大なる先輩、千草菖蒲を殺した奴を野放しにはしないょー!!ははは」



千草菖蒲



この言葉に、安西の体がピクリと反応した。




「……はい…それだけは……やめてほしいです…」



海谷はまた煙草をくわえると、資料をビリビリに破いた。



「安西ぃ……『ゲーム』の参加者…そろそろ用意しとけ…」



その言葉を聞くと、安西はピシッと立ち、
「了解です将軍」
…と呟き、去って行った。






「あ……楽しみ」




海谷がそう呟いた。