「…………母さん……」 白いはずの床は、少し濁った赤になっている。 そのすぐの場所で倒れている母の手を握りしめると、少年は静かに涙を流した。 「……なんでなんだよ、母さん…」 なんで、こんな事になったんだ? 誰のせいなんだ? 少年は自分の足元に落ちてある薄汚い紙を、灰色の瞳で睨みつけた。 ……………神崎、永遠 そう呟き、少年はまた泣いた。