「今日は・・・拓いない。」
昨日は待っててくれたのに。
―ガラガラ
「おはよ・・・」
「おはよー雅!」
「うん。」
「あ、あれ見てよーほら、拓と真美。イチャこきすぎ!」
「まじだ。イチャイチャしてんじゃねーよ」
あ、やばい。拓と目あった・・・
拓が駆け寄ってきた。
「おはよー雅」
「うん。」
「何だよそのテンション」
「低いに決まってんでしょ。向こういけよ」
「ごめん。」
何であんな事言ったんだろあたし、馬鹿だ。
「おはよーっ」
あたし達に声をかけてきたのが、野田 潤 中学からの幼なじみ。
「おはよー。」
「雅テンション低いじゃん!」
「潤!そこ何も言うな。」
「ごめん、何かあったの?」
「うん。ちょっとね」
「俺でいいなら相談のるよ。」
潤は優しいね。拓と大違い。いっそ潤とどこかへ行ってしまいたいって思った。
「ありがとう。」
「うん。雅の友達だし。ね?」
「潤・・・」
涙が溢れた。
「何泣いてんだよ。雅は子供だな」
