カレカノ



俊介…
いつもみたいに


『奈美』


って言いながら
そこのドアを
開けてよ…


ガララッ


振り向くと
看護婦さんと
美優姫が立っていた。


…俊介じゃなかった。


『奈美ちゃん目が覚めて良かったわ。シャワーを浴びたいんですってね。こっちよ』


『奈美、行こう』


『…うん』


美優姫は優しく
あたしの手を
握ってくれた


そして微笑んだ


でも…
淋しそうな
悲しそうな
笑顔