就職活動もそれなりに行い、就職課や教授の勧めから、今の会社、篠崎地所グループへ就職が決まった。
篠崎地所グループは古くから不動産業を営んでおり、そこから派生してビルメンテナンスや社会事業などを展開している世界でも活躍している企業だ。
所属先は社会事業や文化活動などを支援する事業部だった。
4月の新人研修が終わり、事業部に配属され、歓迎会で人一倍盛り上げて先輩を立てていた男がいた。
しゃべっていても明るく、ちょうど席が近かったこともあり、初対面のわたしとも当たり障りなく接してくれた。
気がつけば意気投合し、付き合ったのはノリのよさが格別な事業部で同期の津島だ。
付き合いは順調だった。だけど、今年の4月に入ってから急に付き合いが悪くなった。
付き合い当初は男友達とでかけるといってはわたしとの約束をすっぽかしたり、先輩とでかけるといってわたしの誕生日もすっかり忘れていたこともあった。
それでも、しょげているところに必ず津島は懐に入っては、萌香が一番だっていってるだろとおどけてみせたりした。
体を重ねるときは津島は情熱的だった。
はじめてだとわかると、津島はわたしを従わせようと無理難題なことを押し付けるようになる。
わたしはそれを受け入れて津島を奮い立たせていた。
あと少しのところでわたしも別の次元へと飛べる気がするのに、いつも津島は勝手に終えてすぐに横になっていた。
それでもこんなわたしを抱いてくれるなら別にいいかな、と思うようにしていた。
だが、一緒に寝ているときに寝言で『カナ……』といったことがきっかけだった。カナってもしかして誰かの名前なのかと勘が働いた。
後輩、先輩からの情報網を駆使し、津島の情報をかき集めた。どうやら会議室で密会しているらしいという話だった。
金曜日の夜、侵入していくやつらをみて、決定的証拠をとろうとしていただけだった。
それなのに、あの男によってぶち壊された。
しかし、収穫はあった。
加奈という名前に聞き覚えがあった。
受付に入った新入社員の野村加奈だった。
胸まである髪の毛の毛先をカールさせ、二重まぶたにまつげがふさふさで、鼻も口もぷっくりとしたお人形さんのような透き通るような白い肌をした女だ。
150センチ後半の比較的小さな身長で男女問わず好印象の野村加奈は受付にぴったりな女だ。
こんな女っ気もないわたしからみたら数倍も可愛い。
そんな野村加奈が津島なんかと寝てるだなんて。
篠崎地所グループは古くから不動産業を営んでおり、そこから派生してビルメンテナンスや社会事業などを展開している世界でも活躍している企業だ。
所属先は社会事業や文化活動などを支援する事業部だった。
4月の新人研修が終わり、事業部に配属され、歓迎会で人一倍盛り上げて先輩を立てていた男がいた。
しゃべっていても明るく、ちょうど席が近かったこともあり、初対面のわたしとも当たり障りなく接してくれた。
気がつけば意気投合し、付き合ったのはノリのよさが格別な事業部で同期の津島だ。
付き合いは順調だった。だけど、今年の4月に入ってから急に付き合いが悪くなった。
付き合い当初は男友達とでかけるといってはわたしとの約束をすっぽかしたり、先輩とでかけるといってわたしの誕生日もすっかり忘れていたこともあった。
それでも、しょげているところに必ず津島は懐に入っては、萌香が一番だっていってるだろとおどけてみせたりした。
体を重ねるときは津島は情熱的だった。
はじめてだとわかると、津島はわたしを従わせようと無理難題なことを押し付けるようになる。
わたしはそれを受け入れて津島を奮い立たせていた。
あと少しのところでわたしも別の次元へと飛べる気がするのに、いつも津島は勝手に終えてすぐに横になっていた。
それでもこんなわたしを抱いてくれるなら別にいいかな、と思うようにしていた。
だが、一緒に寝ているときに寝言で『カナ……』といったことがきっかけだった。カナってもしかして誰かの名前なのかと勘が働いた。
後輩、先輩からの情報網を駆使し、津島の情報をかき集めた。どうやら会議室で密会しているらしいという話だった。
金曜日の夜、侵入していくやつらをみて、決定的証拠をとろうとしていただけだった。
それなのに、あの男によってぶち壊された。
しかし、収穫はあった。
加奈という名前に聞き覚えがあった。
受付に入った新入社員の野村加奈だった。
胸まである髪の毛の毛先をカールさせ、二重まぶたにまつげがふさふさで、鼻も口もぷっくりとしたお人形さんのような透き通るような白い肌をした女だ。
150センチ後半の比較的小さな身長で男女問わず好印象の野村加奈は受付にぴったりな女だ。
こんな女っ気もないわたしからみたら数倍も可愛い。
そんな野村加奈が津島なんかと寝てるだなんて。

