「いい度胸じゃないか」
わたしの体の両脇に両手を置き、大上部長が覆いかぶさろうとしていた。
さらさらとした髪の毛が顔にかかり、影をつくってますます大上部長のプライベートな色気を増幅させた。
「最初にキスしてきたときから狙っていたんでしょう」
「狙っていた? ああそうかもしれんな」
この状況でよくわたしは冷静に口にできるな、と自分で感心してしまう。
このあと、どうなるかもわかっているはずなのに。
「聞き分けのいい部下って通っていることも知ってるみたいですし」
「会議室での続きをしたいというんだな」
「大上部長がお望みであれば」
こんないい場所を提供してくれたし、やっぱり最初からそういうことをしたかったのか。
目を閉じ、大上部長の出方を待つ。
こんなことをしてまで会社に仕事に食らいつくなんてバカみたいだ。
それなのに、どうして大上部長を受け入れようだなんて心にもないことをしようとしているんだろう。
全身が小刻みに震えると同時に急に涙があふれた。
ベッドがきしむと、急に体の両脇にかかっていた両腕の重みが消えた。
「俺に軽々しく自分をさらけ出そうとして、恥ずかしくないのか」
目を開けると、ベッドの脇に大上部長は腕を組んで立ってメガネ越しにこちらをみている。
自分だってわたしの上に覆いかぶさろうとしてきたじゃない。
訴えようとしても、変わりに涙があふれてくる。
「お前は違ってたと思ったが。安い女になりさがるやつには手を出さねえよ」
「……安いってそんな」
「安心しろ。おまえには価値がある。仕事で磨け。いいな? たく、寝転がる前に部屋の片付けをしろ」
といって、勝手にダンボールの中身を開けている。
「こんな下着つけてるのか。色気がないな」
右手に握られたベージュのブラジャーをぶらぶらさせているので、慌てて飛び起きてブラジャーを奪い返した。
「たとえ部長でもそれはプライバシーの侵害です!」
「元気になったか。椎名萌香」
元気もなにも、普通そんなことする男いないし。
あんなにドキドキさせた大上部長がいつものように冷静になってわたしを見ていることに気がつき、自らベッドに横になったことが恥ずかしく思えた。
わたしの体の両脇に両手を置き、大上部長が覆いかぶさろうとしていた。
さらさらとした髪の毛が顔にかかり、影をつくってますます大上部長のプライベートな色気を増幅させた。
「最初にキスしてきたときから狙っていたんでしょう」
「狙っていた? ああそうかもしれんな」
この状況でよくわたしは冷静に口にできるな、と自分で感心してしまう。
このあと、どうなるかもわかっているはずなのに。
「聞き分けのいい部下って通っていることも知ってるみたいですし」
「会議室での続きをしたいというんだな」
「大上部長がお望みであれば」
こんないい場所を提供してくれたし、やっぱり最初からそういうことをしたかったのか。
目を閉じ、大上部長の出方を待つ。
こんなことをしてまで会社に仕事に食らいつくなんてバカみたいだ。
それなのに、どうして大上部長を受け入れようだなんて心にもないことをしようとしているんだろう。
全身が小刻みに震えると同時に急に涙があふれた。
ベッドがきしむと、急に体の両脇にかかっていた両腕の重みが消えた。
「俺に軽々しく自分をさらけ出そうとして、恥ずかしくないのか」
目を開けると、ベッドの脇に大上部長は腕を組んで立ってメガネ越しにこちらをみている。
自分だってわたしの上に覆いかぶさろうとしてきたじゃない。
訴えようとしても、変わりに涙があふれてくる。
「お前は違ってたと思ったが。安い女になりさがるやつには手を出さねえよ」
「……安いってそんな」
「安心しろ。おまえには価値がある。仕事で磨け。いいな? たく、寝転がる前に部屋の片付けをしろ」
といって、勝手にダンボールの中身を開けている。
「こんな下着つけてるのか。色気がないな」
右手に握られたベージュのブラジャーをぶらぶらさせているので、慌てて飛び起きてブラジャーを奪い返した。
「たとえ部長でもそれはプライバシーの侵害です!」
「元気になったか。椎名萌香」
元気もなにも、普通そんなことする男いないし。
あんなにドキドキさせた大上部長がいつものように冷静になってわたしを見ていることに気がつき、自らベッドに横になったことが恥ずかしく思えた。

