あおいさんとともに先にホテルの部屋へと向かう。
その後でダンボールにまとめた荷物を戸塚さんと鈴井さんが運んでくれた。
「あとは自分でできますから。あおいさん、戸塚さん、鈴井さんありがとうございました」
3人にお礼を述べる。
無口な二人はわたしの言葉に軽く首を縦に振り、部屋から出ていった。
「また何かあったらおっしゃってね、萌香さん」
荷物をほどこうと、ダンボールのガムテープをはがそうとしたときだった。
部屋のチャイムが鳴る。
ドアを開けると、大上部長が立っていた。
「あ、あの」
「あおいから聞いて無事に引っ越しが済んだそうだな」
「は、はい」
すると、大上部長は開いたドアの隙間に手をまわし、大きくドアを開けると、ずかずかと部屋のなかへと入ってきた。
「あの、勝手に入らないでください」
「部屋を決めたのは俺だ」
ダークグレーのスーツの上着を脱ぐと、近くにあった椅子にもたせかける。
白いYシャツが部屋の暖色系のあわい照明に映えた。
ここはホテルの一室で大上部長とわたしの男女二人っきりであることには間違いはない。
最初からこういうことを大上部長は望んでいたの?
「だからって」
「そんなに嫌か、俺のこと」
「嫌って、やり口が強引です」
「強引か。それが望みなんだな」
メガネ越しに鋭い目でわたしをみつめ、ふっと口元だけ笑うと、大上部長はネクタイを緩ませてゆっくりとわたしに近づいてくる。
「そんなにやめたいのか?」
「大上部長、『カントク』なんか好き好んで入りたいなんて思ったことはありません」
「お前に対してどれぐらいの経費がかかってるか、知らないんだな」
「経費って」
「ここの部屋の代金、俺がお前に請求できるんだぞ」
「そ、そんな」
「ちゃんと最初の仕事してみてから考えてもいいが」
「最初の仕事?」
「どういう意味か、わかってるだろうな?」
「どういうって」
もしかしてやっぱり、よくある体で払え的なもの、とか。
ごくりと唾を飲み込み、体のすべてに力を入れた。
「仕事って……こういうことですか?」
自ら部屋に広がる大きなクイーンサイズのベッドに横たわった。
その後でダンボールにまとめた荷物を戸塚さんと鈴井さんが運んでくれた。
「あとは自分でできますから。あおいさん、戸塚さん、鈴井さんありがとうございました」
3人にお礼を述べる。
無口な二人はわたしの言葉に軽く首を縦に振り、部屋から出ていった。
「また何かあったらおっしゃってね、萌香さん」
荷物をほどこうと、ダンボールのガムテープをはがそうとしたときだった。
部屋のチャイムが鳴る。
ドアを開けると、大上部長が立っていた。
「あ、あの」
「あおいから聞いて無事に引っ越しが済んだそうだな」
「は、はい」
すると、大上部長は開いたドアの隙間に手をまわし、大きくドアを開けると、ずかずかと部屋のなかへと入ってきた。
「あの、勝手に入らないでください」
「部屋を決めたのは俺だ」
ダークグレーのスーツの上着を脱ぐと、近くにあった椅子にもたせかける。
白いYシャツが部屋の暖色系のあわい照明に映えた。
ここはホテルの一室で大上部長とわたしの男女二人っきりであることには間違いはない。
最初からこういうことを大上部長は望んでいたの?
「だからって」
「そんなに嫌か、俺のこと」
「嫌って、やり口が強引です」
「強引か。それが望みなんだな」
メガネ越しに鋭い目でわたしをみつめ、ふっと口元だけ笑うと、大上部長はネクタイを緩ませてゆっくりとわたしに近づいてくる。
「そんなにやめたいのか?」
「大上部長、『カントク』なんか好き好んで入りたいなんて思ったことはありません」
「お前に対してどれぐらいの経費がかかってるか、知らないんだな」
「経費って」
「ここの部屋の代金、俺がお前に請求できるんだぞ」
「そ、そんな」
「ちゃんと最初の仕事してみてから考えてもいいが」
「最初の仕事?」
「どういう意味か、わかってるだろうな?」
「どういうって」
もしかしてやっぱり、よくある体で払え的なもの、とか。
ごくりと唾を飲み込み、体のすべてに力を入れた。
「仕事って……こういうことですか?」
自ら部屋に広がる大きなクイーンサイズのベッドに横たわった。

