「ふーん」
「盗賊なんかにならなければ、私に殺されることもなかったのにね……」

「仕方ないだろ?」

「なんで」
「彼は、盗賊になることを選んだ、ラルーサは女であってもひとを殺し、“正義”のために働いた。運命だと思うぜ。そんなに震えてても、お前はまた、戦うことを選ぶんだよ」

「正論だね」

クスクスとラルーサは笑う。震えはいつの間にか、収まっている。

「行くんだろ、挨拶」

「ーーああ」