この前までは ただのチャラ男としか思ってなかった圭さんがここまで優しく見えたのは 初めてだった。 私が小さく頷くと 彼は「よしっ」と私の頭をポンポンと触った。 彼の連れてきてくれた家は、 狭くてかなり古めかしいアパートだった。 「ひかるちゃん、麦茶でいい?」 「あ、はい。」 コポコポ…とコップに麦茶を注ぐ音がやけに心地よかった。