それでもなお、 彼は笑ってくる。 少しイラッとした感情が芽生えた。 しかし、私は彼に怒る事は無かった。 いや、怒れなかった。 だって、そんな可愛らしい笑顔を見せられてしまっては、怒る気もうせてしまうではないか。 白い歯を覗かせ、 無邪気に笑う彼は、 子供みたいだ。 私がボーーッとしていると、お兄ちゃんのイライラした声が聞こえてきた。 「お前…… また、"ひかるちゃん"って呼んだな…? さっさと帰れ、バカ。」 グイグイと耳を引っ張られた圭さんは「痛い痛い」と涙目。