お兄ちゃんと秘密のキス




人間って汚い。



こんなにも

自分を愛してくれる人を




捨てようとしてる。










"ごめんね"




小さな心の言葉




あなたに届きましたか?











──ザワザワ…




教室についた私たちを見て、

クラスメイトは一斉に噂話をスタートさせた。



まったく。


そんなに私たちが気になりますか…





数名の女子からの痛い視線を受けつつも、

私は自席につく。



それを見て、

ゆめかが近づいてきた。




「大丈夫だった!?

屋良くんに変なことされなかった!?」



ゆめかは私に次々と質問を投げ掛けてきた。



「ありがとう。大丈夫。
ただ、無防備すぎるって
言われちゃったけどね。」


私は困った笑顔で笑う。