そして、彼は教室のカギをしめた。 バクンと 心臓が音を立ててはね上がった。 完璧な密室。 そこに私たちは二人。 緊張しない訳がない。 何か声をかけようか。 いや、ここは黙っておくべきか。 私が悩んでいると、 突然彼から大きなため息が聞こえた。 「はぁ… 俺、どうかしてんな。」 「…え」 「…ごめん…」 下を向いていたから、 表情は確認できなかったが、 すごく反省しているようだった。