「ん。」 「え?」 突然、私の前に差し出された、大きな手。 「手、つなぐだろ? カップルなんだから。」 ──ドキンッ 「う、うん…」 私は手をおいた。 小さな私の手は、大きな彼の手のひらにすっぽりとおさまった。 やっぱり、男の子だ…… そんな事を、改めて実感させられてしまう。 「屋上がいいな。私。」 私の小さな声も、 彼は聞き逃さない。 「分かった。」 屋良くん…。 やっぱり好きだよ…。