でも、本原さんが好きかって言われたらわかんねぇ。友達未満だし。


「わ、分かんない」


えっ、マジでわかんねぇわ。


「わかんねぇんだけど…」


「裕紀が分からないなら俺にも分かんない」


俺の頭はパニックだぁぁぁぁ!と混み合っている狭いバスの通路で頭をブンブン振っていると、誰かにぶつかった。


「ちょっと痛いんだけど?」



と気の強そうな中学生くらい背の小さい女子に睨まれた。