まだ部活で家にはいないってわかってても私は雄大に会いたかった。


行く予定のなかった雄大の家のインターホンを押すと、いつもの笑顔で由香里さんは私を出迎えてくれた。


「雄大、もう少しで帰ってくると思うから部屋で待っててね?」


と言われて雄大の部屋で待っていることにした。


雄大の部屋のベッドに腰を下ろして横になった。


雄大がここにいないのに雄大がここにいるかのように雄大からいつも匂うせっけんの匂いがした。