そして、悠先輩は余裕でゴール。
2位との差は50m程あった。
「悠先輩。」
「星莉ちゃん!!!ありがとね!」
「かっこよかったです!!!」
「ありがとう!!!
いやぁー、でも歓声は負けたなぁー。
星莉ちゃんに〜」
「歓声って。笑」
「あ、次、男子だ。」
「え、悠先輩興味あるんですか?」
「私の彼氏がでるの。」
「悠先輩って彼氏いるんですか!?」
「知らなかった?笑」
「どの人ですか?」
「黄色のあの人。アンカー。」
悠先輩が指を指している先を見ると、
髪はミルクティー色で、
まつげは長く、目も2重。
「幼馴染みで彼氏なの。」
「なるほど。
あ、走るんじゃないんですか?」
「あ、本当だ!!♡」
彼氏を見る悠先輩の目は、
完全に乙女だった。
よく見ると…。
「あれ?絆輝先輩!?」
「ん?あ、夏静のこと?」
「足速いんですか?」
「うん。サッカー部のキャプテンだしね。」
「キャプテン…。」
「てか、夏静のことなんで知ってるの?」
「春に、駅で倒れてた妊婦さんを一緒に助けたんですよ。」
「なるほどね…。だからか…。」

