涙ーありがとうを君にー



部屋を出た瑠璃は、 
俯きながら歩いていた。

キッチンに足を踏み入れると、
椅子に座っている希衣がいた。

瑠璃は驚き、
目を見開いた。

「・・・やっぱり、何かあったんじゃない?

どうしたの?」

希衣は優しく微笑んだ。

ふっと、 瑠璃の涙腺が緩んだ。

頬を伝う涙が、
ポタリと、床に落ちる。

「こっちにおいで・・・

話してごらん・・・?」

希衣は立ち上がり瑠璃をぎゅっと抱きしめた。

「・・・っう、っ・・・ふぇっ・・・

琥珀が死んでいなくなっちゃうかとおもった・・・

・・・ひっく・・怖かったよぉ・・・」

それだけ言うとうわぁんと、
なき始めた。


昨晩、琥珀は高熱に侵されていた。

顔色は青白く、
血を流しすぎた為、唇は紫色になっていた。

腹の傷も、塞がらず血がなかなか止まらなかった。

夜中は夜中で、 
とても魘されていたらしい。

そんな様子をずっと間近で看ていた瑠璃は、
琥珀が死んでしまうのではないかと、
怖かったらしい・・・