涙ーありがとうを君にー



「……元気そぉね?
琥珀クン?」

瑠璃の機嫌が目に見えて悪くなった。

「おはようございます。

母様、何か食べるものを頂けますか?」

琥珀が無邪気な顔で言う。
「おはよう。

少し待ってなさい。


瑠璃、
遠慮なく手当してあげてもいいからね?」

希衣の言葉に瑠璃は、

「では、遠慮なくやらせてもらいます」

そういって凄みの効いた笑顔を琥珀に向けた。

希衣が部屋を出て行くと、瑠璃は手当の準備をする。
「ほら、手当するから傷出しなさい」

瑠璃は準備が整うと言い放つ。

琥珀は内心ビクビクしていた。

さっきの笑顔がとても怖かったのだ。

傷口をだすと傷口はまだくっついておらず、
激しく動かせば今はもう止まっている血が、
また溢れてくるだろう。

瑠璃は消毒液をたっぷりと染みるように塗ってあげる(もちろん傷に影響ない程度に)と、

「…いっでぇ〜」

と叫ぶ。

「男でしょ!?

そんくらい、
我慢しなさいっ!!」

ガーゼに薬を塗り傷に張ると、
そのうえから包帯を巻く。
包帯をきつめに巻いていると、

「ばっ、おまっ、
いてぇつの!!」

琥珀が声をあげる。

「だから?」

機嫌の悪い瑠璃に冷たく聞き返される。

「だ〜か〜ら〜、
もっと優しくやってよ〜」