涙ーありがとうを君にー



瑞穂はまず、
成宮邸に行き希衣を見つけ出す。

希衣は、台所で林檎を剥いていた。

「あっ、いたっ!!

希衣様〜」

瑞穂は希衣に駆け寄る。

希衣はそれに気付きにっこりと微笑む。

「あら、瑞穂〜

おはよう、早いのね。

そんなに急いでどうしたの?」

「おはようございますっ。
あのっ、えと、
っっ…」

慌てる瑞穂に希衣が、

「ほら、ゆっくり言ってごらん。

それじゃわかんないでしょう?」

諭すように言う。

「うん。

…あのね、
湖咲がね、お熱あるの。

だから、
タオルと桶取りにきたついでに、
希衣しゃまに言いにきたの」

ところどころ、
言葉使いがおかしい瑞穂に気付き、
希衣は自分の手を瑞穂の額に当てる。

すると、眉をしかめる。

「瑞穂!!

あんたも熱下がってないじゃないのっ。

桶なんていいから、部屋行って寝てなさい!!

って、湖咲があんたのとこで寝てるのか…

とりあえず、
後から行くから湖咲とくっついて寝てなさい!!」


コクリと頷くと、
瑞穂はきたように自分の部屋へ戻っていった。