涙ーありがとうを君にー



「琥珀、大丈夫!?

もうすぐ湖咲達がくるからねっ!!」

今にも泣きそうなな顔をする瑞穂の頭をくしゃりと、撫でながら微笑んだ。

「そんな顔しなくたって、大丈夫だよ?

ちょっと斬られただけなんだからさ。

っな?」

琥珀はいつも瑞穂も湖咲と同じように、
ほんとの兄妹のように接してくれる。


「…ほんと?

ほんとにほんとお?」

まるで小さい子供のように尋ねてくる。

「ほんとだよ。

俺が嘘ついた事あるか?」

「ある気がする〜

ほんとに大丈夫なの?」

「うん」

琥珀が笑顔で答えると瑞穂は涙を流しだした。

そこに見計らってきたかのように湖咲と瑠璃がやってきて、
涙を流す瑞穂を見ると、
般若のような形相で睨まれた。


「「琥珀になにさたんだ!!!」」

開口一番に怒鳴られる。

「なんも、してないし。

つか、まず、
大丈夫?
とかって気にしてくれる奴はいねえのかよ!!」

琥珀が喚く。

「瑞穂泣かした奴に、
かけてやる必要はない」

瑠璃に即答され、

「だって、瑞穂なかしたんだもん」

と、兄よりも瑞穂を優先され、
撃沈する琥珀。