涙ーありがとうを君にー



「もしもし?瑞穂?」

『あ、湖咲?

あたしもちょうど、
TELしようと思ってたんだ。

そっち片付いた?』

「ああ。

そっちは?」

『うん。片付いたよ〜

瑠璃に代わってくれる?』
「おう。少し待ってて」

『うん』

湖咲は携帯を瑠璃に手渡した。


「もしもし?どした?」

『もしもし、瑠璃?

落ち着いて聞いてね。

命の危険はないんだけど、琥珀が脇腹を斬られちゃったの。

だから、こっち来てくれる?

校庭の柳の下にいるから』
「そう、命に別状はないのならいいの。

今から二人でそっち行くから待ってて」

『わかった。待ってる』

携帯を切り、
話しの内容を伝え、
走って瑞穂と琥珀の元へ向かった。