彼女と彼らの6ヶ月の物語




「適当に座って。飲み物紅茶か?」

「はい。紅茶……ストレートでお願いします。」
竜也さんに紅茶を頼むとミルクティーが出てくる。
紅茶にはかわりないんだけど……。
ミルクティーも好きだけど、ストレート派のあたしは無意識にそんなことを言っていた。


3人くらい座れそうな一番大きなソファーに座り、緊張しながら待っていると、暫くしてマグカップを2つ持った隆友さんがあたしの隣に座りながら
「竜也にもストレートが良いって言えば良いだろ?」
と言って1つを渡してくれた。

「竜也さんもミルクティー飲んでるから良いかなぁ……って思うんですよ。」
と少し笑いながら答えると

「まぁあいつストレートで飲めないから、ミルクと混ざってるものしか持ってないけどな。」
と言われた。
竜也さんストレート飲めないんだ。なんか意外……。
今度おちょくろ。


「預かりものは?」

「これです。」
と封筒を渡した。

竜也さんのお家には仕事関係の人が来ることがあるから2人の目的に関する情報は置いとくと危ないんだって。
持ち歩くのも家に置いておくのも出来ないから、今まではあの手この手を使ったりして大変だったらしい。
今はわたしの家にそれらが送られてくるの。
それを持ってきて渡すのがわたしの役割り。
中身は見たことないけど大体封筒に入っていることが多い。