「はぁぁぁ。」

盛大なため息。

「お前さ、まだ餓鬼なんだから、あんま考えずに甘えたり頼ったりとかすりゃーいいんだよ。」

「迷惑かかる。何も無い。」

「いいよ、どうせ広い家で何人もいるんだ。今さら一人増えても変わりゃーしねーよ。」

「でも...」

(本当に何もかもない...)
泣いていた。勝手に涙がこぼれていた。


「あー、もう!大丈夫だから、な?俺とこい。欲しいもん全部あげるよ」

まるであやすように言って、私の手をとって立たせてくれた。

さっき殺してた感情がいとも簡単に生きかえってしまった。


「う...ん、あ...りがとう...」


さっきとは違う涙に懐かしい感情が蘇ってきて、嬉しく感じた。