カワイイ子猫のつくり方

やはり猫(動物)に対して、朝霧は優しい。

それを今日一日で、もの凄く実感してしまった実琴だった。


それに朝霧に対しての自分の印象も随分と変わったように思う。

(だって、朝霧がこんなに優しい顔で笑うなんて思いもしなかった…)


普段、学校では見せることのない朝霧の一面。


基本的に気持ちが表情に表れにくい方なのだろうとは思う。

でも、多分それだけじゃない。

学校での朝霧は、本当にいつだってつまらなそうにしていて。

特に何事にも興味がないという様子でいたから。


(学校自体あまり好きじゃないのかも。全然学校生活を楽しんでる感はないもんね…)


それでもコミュニケーション能力が足りないという訳ではなく、決して協力的でない訳でもなくて。

やらなければならないことはキッチリとこなすし、皆をまとめる統率力を持っているのだから。


(何だか勿体ない…。その一言に尽きる気がするなぁ…)


もしかしたら、朝霧は『人』があまり好きじゃないのかも知れない。

でも、それには理由があるような気がしていた。



朝霧家では食事の時間がほぼ決まっているらしく、朝霧はふと時間を確認すると読んでいた本をソファへ置いて自室を後にした。

階下へ降りる際に朝霧に抱きかかえられながら実琴はこっそりと、その整った顔を見上げた。

実は、昨日から少し気になっていたことがあるのだ。