本来なら、自分も今頃は電車に乗って学校へ向かっているような時刻なのに。
昨日の当たり前だった日常が、随分と昔のことのような気がしてしまう。
実琴は不意に自分の首元でチリチリと鳴り続けている鈴に意識を向けた。
朝霧が昨日付けてくれた、可愛い音色の小さな鈴。
(朝霧って、実は優しい所もある『いいヤツ』だったんだなぁ…)
但し、それは『動物限定』なのかも知れないけど。
朝霧が本当はバス通学なのに、昨日徒歩で帰った理由が分かってしまった。
(あれは、子猫を連れていたから…。『私』がいたから、バスに乗ることが出来なかったんだよね)
だからバス停五つ分の距離を歩いて帰った。
ましてや昨日は、かなりの雨が降っていたのに。
それでも子猫である自分を投げ出さないで連れ帰ってくれた朝霧に、素直に感謝したい気持ちだった。
『実琴として』お礼を伝えることはないだろうけれど。
それでも元の身体に戻れたら、少し位は優しく接してやってもいいかな…なんて。
(きっと、それも毒舌で返されるんだろうけどね…)
学校での無愛想な朝霧を思い浮かべて、実琴は心の中で苦笑した。
その時、丁度前方に次のバス停が見えてきた。
それから数十分が経過した頃。
学校に到着した朝霧は、一人教室へと向かう途中、職員室前の廊下で担任教師に呼び止められた。
それは、実琴が未だに意識不明の状態であるという報告だった。
昨日の当たり前だった日常が、随分と昔のことのような気がしてしまう。
実琴は不意に自分の首元でチリチリと鳴り続けている鈴に意識を向けた。
朝霧が昨日付けてくれた、可愛い音色の小さな鈴。
(朝霧って、実は優しい所もある『いいヤツ』だったんだなぁ…)
但し、それは『動物限定』なのかも知れないけど。
朝霧が本当はバス通学なのに、昨日徒歩で帰った理由が分かってしまった。
(あれは、子猫を連れていたから…。『私』がいたから、バスに乗ることが出来なかったんだよね)
だからバス停五つ分の距離を歩いて帰った。
ましてや昨日は、かなりの雨が降っていたのに。
それでも子猫である自分を投げ出さないで連れ帰ってくれた朝霧に、素直に感謝したい気持ちだった。
『実琴として』お礼を伝えることはないだろうけれど。
それでも元の身体に戻れたら、少し位は優しく接してやってもいいかな…なんて。
(きっと、それも毒舌で返されるんだろうけどね…)
学校での無愛想な朝霧を思い浮かべて、実琴は心の中で苦笑した。
その時、丁度前方に次のバス停が見えてきた。
それから数十分が経過した頃。
学校に到着した朝霧は、一人教室へと向かう途中、職員室前の廊下で担任教師に呼び止められた。
それは、実琴が未だに意識不明の状態であるという報告だった。



