カワイイ子猫のつくり方

『~~~~っ!?』

自分でもよく分からない奇声を発すると、慌てて傍にあったベッドの下へと滑り込む。

「………?」

その声に朝霧が振り返るが、既に子猫の姿はそこらには見当たらないのだった。



(やだやだっ!超ビックリしたっ!!)

実琴はベッド下の奥の方で、小さくうずくまっていた。

驚きで未だに心臓がばくばくいっているのが自分でも分かる。

(ううぅ…まさか、着替えてるなんて思わなかったんだもんっ。わざとじゃないよっ。うんっ見てないよ、見てない…)

実琴は自らを否定するように、小さく頭をぷるぷると横に振った。


そう、朝霧は着替えていたのだ。

クローゼットの前で脱いだ制服をハンガーに掛けていたのだが、その上半身は何も身に着けていない状態で。

思わず見てしまった朝霧の、その細くも鍛えられた背中が、衝撃で逆に頭に焼き付いていて離れない。

覗き見してしまったような罪悪感と、これは事故であり仕方なかったと弁明する自分と、それなりにある乙女の羞恥心とが相まって、実琴は暫くそこで呻きながら己の中で葛藤していた。




暫くすると、姿の見えない子猫を探して朝霧がベッド下を覗いてきた。

「こんな所にいたのか」

(…朝霧…)

伸びてきた長い手にそっと掴まれ、その狭く薄暗い空間から強制的に出される。