それから数日後。
実琴は無事退院して、いつも通りの学校生活が戻って来た。
久し振りの登校初日は、数日も入院していたとあって心配して声を掛けてくる者や好奇心で話しを聞いてくる者、様々な面子に囲まれて、ある意味賑やかなものになった。
朝霧はというと、学校内では今までと変わらず挨拶を交わす位で特に変化はなかったが、たまに合う視線は周囲が気付かない程度にだが柔らかいものへと変わっていた。
お互いに両想いとなった割には何ともあっさりしているが、実琴はそれでも良いと思っている。
学校での朝霧のスタンスは急には変えられないだろうし、変えたくもないだろうと思ったのだ。
(変に学校で優しい朝霧の素顔なんか見せちゃったら、ファンが増えちゃいそうだもんね…)
あれだけ『寄るな』オーラを出していても日々告白する女子は多いと聞く。これ以上ライバルを増やしたくはない。
そもそも付き合ってることが公[おおやけ]になったら、うっかり朝霧のファンに後ろから刺されそうで怖いのだけど。
そういうファンを逆撫でしない為にも、これ位のあっさり具合が丁度良いのかも知れない。
だが、放課後。
教室の自席で帰り支度をしていた実琴の前に朝霧がやって来た。
「辻原。帰り、寄って行くだろう?」
「あっ…うん。今日行っても良いの?」
教室内に残っていた生徒は大分減ってはいたものの、思わぬ二人の会話にクラスメイト達は目を丸くして固まった。
実琴は無事退院して、いつも通りの学校生活が戻って来た。
久し振りの登校初日は、数日も入院していたとあって心配して声を掛けてくる者や好奇心で話しを聞いてくる者、様々な面子に囲まれて、ある意味賑やかなものになった。
朝霧はというと、学校内では今までと変わらず挨拶を交わす位で特に変化はなかったが、たまに合う視線は周囲が気付かない程度にだが柔らかいものへと変わっていた。
お互いに両想いとなった割には何ともあっさりしているが、実琴はそれでも良いと思っている。
学校での朝霧のスタンスは急には変えられないだろうし、変えたくもないだろうと思ったのだ。
(変に学校で優しい朝霧の素顔なんか見せちゃったら、ファンが増えちゃいそうだもんね…)
あれだけ『寄るな』オーラを出していても日々告白する女子は多いと聞く。これ以上ライバルを増やしたくはない。
そもそも付き合ってることが公[おおやけ]になったら、うっかり朝霧のファンに後ろから刺されそうで怖いのだけど。
そういうファンを逆撫でしない為にも、これ位のあっさり具合が丁度良いのかも知れない。
だが、放課後。
教室の自席で帰り支度をしていた実琴の前に朝霧がやって来た。
「辻原。帰り、寄って行くだろう?」
「あっ…うん。今日行っても良いの?」
教室内に残っていた生徒は大分減ってはいたものの、思わぬ二人の会話にクラスメイト達は目を丸くして固まった。



