カワイイ子猫のつくり方

『ちょっ!!朝霧っ??』

驚きと照れ隠しで思わず声をあげて朝霧を見上げたが、朝霧はこちらをチラリと見ただけで素知らぬ振りだ。

(あんなことを自分から言っておいて、その『何があったんだ?』的な態度って、どうなのよっ?)

変に動揺しているこちらが逆に恥ずかしくなるではないか。

(まぁ…協力して貰う為にオーバーに言ってるだけなんだって位、私だって分かってるけどさ)

それにしては、嬉しすぎる『冗談』だよ。


きっと朝霧は分かってないんだ。

私がそんな冗談にさえも、こんなに胸をドキドキさせてしまっていることなんて…。


だが、そんな朝霧の台詞に胸をときめかせてしまっているのは実琴だけではなかったようだ。

「ああん、もう…。若いって良いわねっ。私ももう一度恋したいなぁ」

そんなことを言いながら瞳をキラキラさせている人物が一人。

だが、朝霧は溜息を吐くと呆れた様子で言った。

「お祖母さま…。親父の恰好でクネクネするのは、やめて貰えませんか。気色悪いにも程がある」

「気色悪いってヒドイわね…。ああ、でもそうね。京介はこんなことしないわよね」

守護霊さんも窓ガラスに映った自分の姿を見て思い直したようで、一つ咳ばらいをすると姿勢を正した。

それを横で見ていた朝霧は、眼鏡を押さえる仕草をしながら口を開いた。

「まぁ良いでしょう。お祖母さまが院長として看護師に話をつけてくれるのなら、こちらとしても助かります」