―どうして黙ってたの、あの娘・・・― 色んなことが志保の頭をよぎっていく。 その1. 私(志保)が悲しむと思って言えなかった。(ルームシェアの仲がこじれたらどうしようかと考えた) その2. 自分(まりえ)が言わなくとも、芳樹から絶対聞くことになるのがわかっていて、わざと言わなかった。 その3. 本当に忘れていた。 志保は仕事中もずっと考えていた。 答えなど本人に聞くまでわからないのに・・・。