芳樹が当時の話を聞きたいと言ったので、三人は芳樹の家で遊ぶ事になった。



「水谷さんと芳樹さんが友達だったなんて。 世間ってせまいよね」

と、まりえは笑う。




芳樹と水谷の二人は、生まれた時から近所住んでいた幼馴染。
だけど水谷の家は貧乏だったので、中学校を卒業すると、長男である彼は給料のイイ、印刷工場へ就職した。
その五年後に仕事の上司の勧めで、水谷は20歳で通信の高校へ入学する。



そのときまりえと知り合った。

でも仲良くなったのは二年生に進級してからだ。