「…サーラ?…サーラじゃないか!」


リューロはさっと立ち上がってサーラを抱きしめた。


「リューロ!心配したわよね、ごめんなさい」


「そんなのいいよ…久しぶりだな、帰ってきてくれてありがとな!」


2人が再会を喜び合っているのを見て、ルイスはちょっと苦笑いした。そんなルイスを見たアクアは、


「ルイス?焼きもちか?」


と、不思議そうにルイスを眺めた。


「はは…幼なじみの再会に焼くほど焦ってねぇよ!」


ルイスはアクアの鼻をつっついた。


「何をする。私はサーラとルイスが結婚するのがいいと思うぞ」


「…アクアは可愛いなぁ」


「でもサーラのほうが好きだから、サーラがあいつと結婚したいなら、あいつと結婚するのがいいと思う」


「…やっぱ可愛くないヤツ」


「それは置いといて、サーラは幼なじみと合流しても仲間でいてほしいと言っていたよな?」


「あぁ。そうだな」


「ならば、私がすることは決まっている。ルイス、下ろしてくれ」


「…何するかわかったよ」


すとっと下におりたアクアは、トコトコとサーラの足元に歩いて行き、マントを少し引っ張った。


「あら。なぁに?」


サーラはニコッと微笑んだ。いつもなら嬉しくなるが、今日ばかりはそうはならない。


「サーラ、合流するまでの間子守してたのか?」


呆れたような顔で言ったリューロにサーラが怒って反論しようとすると、アクアが口を開いた。


「あなたのように、見た目で判断するヒトは嫌いだ」


「そうか。ごめんなぁ、お嬢ちゃん。サーラ、このお嬢ちゃんと後ろの男とはもう組まないだろ?」


ルイスもアクアもブチっとキレそうになった。


「なに言ってるの!私はリューロにこの2人を紹介してみんなでパーティ組み直すつもりなの!」


「あ、そなの。俺はファイターのリューロ。あんたらは?」


「私は魔法使いのアクア。私は私より強い者か同じ程度の力の者としかパーティを組む気はない」


「俺はシーフのルイス。俺もアクアと同じで俺より強いやつか同レベルのやつとしか組まない」


「へぇ。俺、サーラより強いんだよ?やるか?」


「1人ずつな」