ふと手に持っているルーズリーフに目をおくと、何か下に文字が書いてある。
その文字は“青 空 少 女”と書かれてあった。
変に癖があって、どう見たってこれは私の字じゃない。
って事は、これを書いたのは……一之瀬君?
青空少女ってどういう意味?
さっきの一之瀬君の言葉の真相も知りたかった。
もしかしたら窓の外を見つめいる理由も関係してるのかも知れない。
* * *
私はあれから何時間かが過ぎ、あのまま部室へと戻った。
相変わらず目の前に見える光景は全然変わってなくて思わず落胆した。
目の前のバカップルは相変わらずいちゃいちゃして、今年受験生の先輩は赤本をひたすら解いていて、あとはみんな携帯をいじっていた。
ほんと何の為に部活なんてあるんだろう。
そう思った矢先、いきなり勢いよく部室の扉が開いた。
「奈津(なつ)!! グラウンド、凄い事になってるよ!」
その荒い声で私に声を掛けたのは、菜穂(なほ)だった。
菜穂は部活を抜け出したと思える、体操服のままだった。
「あ……」
「これ、奈津のでしょ?!」
そう言って渡されたのはやっぱり私のルーズリーフで。
「もうグラウンド、部活どころじゃないから! 大騒ぎだよ。しかもこの詩……なんか、凄く広まってる。もう今だってきっと大騒ぎ。これ書いたのは誰かって。どうするの?!」
どうするの、と言われましてもこっちもどうしようだよ。
どうしようも出来ない。
今から行ったって火に油を注ぐだけ。
「……ちょっと失礼」
緊迫した空気の中、脱力感溢れる言葉でやって来たのは紛れもなく一之瀬君だった。
「俺もさ文芸部入部したいんだよね」
「え?」
「は?」
ほぼ同時に私と菜穂の言葉が重なった。
それもそのはず。
だって今はそんな話なんてどうでもよくて、今はこの状況を打破するのが第一の目的だったから。
「ここの部長、誰?」
そう笑顔で言う一之瀬君は相変わらず独特の雰囲気を持っていて――何だか不思議だった。
私は考えが錯乱状態に陥って、思考回路が本当に狂いそうだった。
その文字は“青 空 少 女”と書かれてあった。
変に癖があって、どう見たってこれは私の字じゃない。
って事は、これを書いたのは……一之瀬君?
青空少女ってどういう意味?
さっきの一之瀬君の言葉の真相も知りたかった。
もしかしたら窓の外を見つめいる理由も関係してるのかも知れない。
* * *
私はあれから何時間かが過ぎ、あのまま部室へと戻った。
相変わらず目の前に見える光景は全然変わってなくて思わず落胆した。
目の前のバカップルは相変わらずいちゃいちゃして、今年受験生の先輩は赤本をひたすら解いていて、あとはみんな携帯をいじっていた。
ほんと何の為に部活なんてあるんだろう。
そう思った矢先、いきなり勢いよく部室の扉が開いた。
「奈津(なつ)!! グラウンド、凄い事になってるよ!」
その荒い声で私に声を掛けたのは、菜穂(なほ)だった。
菜穂は部活を抜け出したと思える、体操服のままだった。
「あ……」
「これ、奈津のでしょ?!」
そう言って渡されたのはやっぱり私のルーズリーフで。
「もうグラウンド、部活どころじゃないから! 大騒ぎだよ。しかもこの詩……なんか、凄く広まってる。もう今だってきっと大騒ぎ。これ書いたのは誰かって。どうするの?!」
どうするの、と言われましてもこっちもどうしようだよ。
どうしようも出来ない。
今から行ったって火に油を注ぐだけ。
「……ちょっと失礼」
緊迫した空気の中、脱力感溢れる言葉でやって来たのは紛れもなく一之瀬君だった。
「俺もさ文芸部入部したいんだよね」
「え?」
「は?」
ほぼ同時に私と菜穂の言葉が重なった。
それもそのはず。
だって今はそんな話なんてどうでもよくて、今はこの状況を打破するのが第一の目的だったから。
「ここの部長、誰?」
そう笑顔で言う一之瀬君は相変わらず独特の雰囲気を持っていて――何だか不思議だった。
私は考えが錯乱状態に陥って、思考回路が本当に狂いそうだった。