君色キャンバス


 
 一之瀬君に抱きつくと、そのまま一之瀬君も私を抱きしめる。


 その力強い腕に全てをあずけた。




「中野、卒業おめでとう」

「一之瀬君も……独立おめでとう」



 ふっと笑顔が自然にあふれた。


 その手の先には私たちの小指にはめた“婚約指輪”が光に反射して輝く。




「中野……これから先何が起こるか分からないけど、俺には中野が必要なんだ」

「うん」