狼上司の不条理な求愛 -Get addicted to my love-

迎えた当日___

退社後一旦自宅に戻った私は、全身チェックに余念がない。

いくら中身はサイテー男であろうとも。

社内1の若手有望株、当社ランキング『抱かれたい男(?)』ナンバー3。
ハイスペックな大神カチョーの隣を歩くワケですからね。
やっぱりそれなりに見劣りしない格好はしていきたい。

決して、“カワイく見せたい”だなんて思っているワケではないからね!


玄関ドアをカチャリと開けると、冷気がピュっと部屋に入った。
「ケホッ」
背中にザワッと悪寒が走る。
 
今日はヤケに寒いなあ…
温度計を見ると気温はなんと氷点下。

私は慌てて、コーディネートにマフラーと毛糸の帽子をプラスした。


ようし、今夜もカワイくキマッてる。