「ハンカチぃ?」
「ほ、ほら。アレだよ、去年の出張の時に…」
「……あー、アレ⁉
別にいいですよぉ、あれは差し上げたものですから…」
1年以上も前の話、言われるまでスッカリ忘れていた。
「そういうワケにはいかないさ。
その……部下に仮は作りたくないからな」
何だかヤケにムキになる。
「そんな大袈裟な……ハハーン、さては…」
「な、何だよ」
ギクリと彼は身を引いた。
狼狽えて、頬を赤く染めている。
「そんな事言ってカチョー、イブを一緒に過ごしてくれる女の子が居なかったんでしょ?
いい加減なお付き合いばっかやってるからこうなるんですよぉ~」
「な、なんだと⁉俺は……
イヤまあ、そう思ってくれてもいい。
いいのか、それとも悪いのか?」
彼は珍しくソワソワと、返答を急いだ。
私はジトッと上目使いに彼を睨む。
「……オソワない?」
「……オソワねーよ。前ので懲りたし」
「……本当に?」
「本当だよ、誰がお前なんか」
少しの沈黙。
「ふっふっふ、仕方ない。カワイソーなカチョーに、赤野が付き合ってあげましょう」
フフンと私は鼻を鳴らした。
「ほ、ほら。アレだよ、去年の出張の時に…」
「……あー、アレ⁉
別にいいですよぉ、あれは差し上げたものですから…」
1年以上も前の話、言われるまでスッカリ忘れていた。
「そういうワケにはいかないさ。
その……部下に仮は作りたくないからな」
何だかヤケにムキになる。
「そんな大袈裟な……ハハーン、さては…」
「な、何だよ」
ギクリと彼は身を引いた。
狼狽えて、頬を赤く染めている。
「そんな事言ってカチョー、イブを一緒に過ごしてくれる女の子が居なかったんでしょ?
いい加減なお付き合いばっかやってるからこうなるんですよぉ~」
「な、なんだと⁉俺は……
イヤまあ、そう思ってくれてもいい。
いいのか、それとも悪いのか?」
彼は珍しくソワソワと、返答を急いだ。
私はジトッと上目使いに彼を睨む。
「……オソワない?」
「……オソワねーよ。前ので懲りたし」
「……本当に?」
「本当だよ、誰がお前なんか」
少しの沈黙。
「ふっふっふ、仕方ない。カワイソーなカチョーに、赤野が付き合ってあげましょう」
フフンと私は鼻を鳴らした。



